有料職業紹介業の許可申請

有料職業紹介業の許可申請

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有料職業紹介業の許可申請

2009年10月に自分の会社で有料職業紹介の認可を取りました。都道府県労働局の認可を受けるわけですが、なかなか審査は厳しいものです。

 

「ハローワーク」は無料職業紹介機関ですが、「ハローワーク」に匹敵する「有料の」「職業紹介機関」という役割ですよ、というのが認可基準のようです。

 

法人でも個人でも許可はとれますが、求人、求職者の信用を得るためには、株式会社がいいでしょう。
申請は都道府県の労働局へ行います。

 

これは私の住んでいる兵庫県労働局の関連ページです。このページで職業紹介業の許可申請の概要がわかると思います。

 

書類審査と現地確認審査があります。

 

1、有料職業紹介 書類審査

 

書類を書く前に準備しておくことは

 

1、職業紹介責任者講習受講証明書

 

  従業員50人に一人職業紹介責任者の選任が義務付けられています。この職業紹介責任者に必要なのが、職業紹介責任者講習です。

 

  この講習は「社団法人全国民営職業紹介事業協会」(民招協)という団体が月に数回実施しています。
 東京で2回、大阪で1回、その他の都市で1回程度で、早い目に締め切られますので、余裕をもって申し込んでおきましょう。

 

  私は神戸のほうに住んでいるのですが、仕事の都合がつかず東京(中野サンプラザ)まで受講に行きました。

 

 9:30〜17:00までの講義ですが、特にテストとかはありませんので、聴いていれば受講証明書はもらえます。

 

2、資本金から、負債を引いた額(基準資産額)が500万円以上あること

 

  これは、直近のBSと登記簿上の資本金で確認します。私の場合、20年3月のBS上の資本金250万円、繰越利益が△140万円あったので、
申請したときは(250万円ー140万円)で110万円ありました。 これを500万円以上にするため、あと390万円の増資が必要でした。

 

  最初資本金が500万円以上あればいい、と思って250万円増資したのですが、間違っていて、マイナスの繰越利益の分の増資が更に必要でした。

 

  増資手続きは、お金を準備して、法務局の法人登記簿を書き換える必要があります。株主総会議事録等の書類の添付が必要です。
法務局でも教えてくれますが、登記の基本がわかっていないとややこしいので、専門家に頼んだ方が時間の節約になるでしょう。

 

会社設立、増資、のお手伝いもします。→お問い合わせ

 

3、現金150万円以上が必要

 

  この証明は、銀行が発行する預金残高証明書が必要です。(有料でした)

 

4、事務所の登記簿または賃貸契約書

 

  使用する事務所がちゃんとあること、の確認です。ですから、自分の事務所であれば、登記簿謄本、事務所を借りるのであれば、賃貸契約書が必要です。

 

  また、20u以上の事務所スペースが必要です。

 

  私の場合、自宅事務所でしたので、建物の不動産登記簿が必要で、更に「自宅の1 室を申請した株式会社に貸す」という同意書が必要でした。

 

5、その他
  法人の定款、増資をした場合は株主総会議事録も添付する必要があります。

 

 その他は特にややこしい、書類はないと思います。

 

2、有料職業紹介 現地確認調査

 

  書類審査が完了したら、労働局の方が実地確認に来られます。

 

兵庫県の場合、毎月10日で締め切って、それまでの申請が翌月末日の認可になります。

 

ですから、書類審査がOKであれば、毎月10日〜20日頃に現地確認審査に来られます

 

まず、立地ですが、風俗営業や性風俗関連特殊営業等が密集するなどは職業紹介業の事務所としてダメということです。

 

私は、前もって、近所と事務所のデジカメ写真を書類審査の時に見てもらっていました。近隣の状態を説明しておきました。

 

  次に20u以上の事務所スペースです。

 

職業紹介専用電話番号 1つ追加、 鍵のかかるロッカー(これは個人情報を確実に保管するためのものです。)を準備して、部屋を掃除しました。いい印象が大切です。(おかげで部屋(事務所)はかなりきれいになりました。)

 

現地確認審査は1時間もかかりませんでした。無事OK。

 

3、有料職業紹介、登録免許税の納付

 

書類審査、現地確認審査がOKであれば、手数料5万円と登録免許税9万円を納付します。これは収入印紙を購入して、労働局まで張に行く必要があります。労働局では5分もかかりません。

 

このあと、書類は厚生労働省へ送られて、裁決されるわけです。

 

ですから、申請してから、許可証を取るまで、短くとも2ヶ月はかかります。